「持たない暮らし」の金子由紀子さんの本
今日は、私に初めて持たない暮らしを教えてくれた金子由紀子さんの著書
『お金に頼らずかしこく生きる 買わない習慣』をレビューしてみたいと思います。
こちらの本はKindle化されていなくて、『Kindleで本の断捨離』の時も手放せなくてずっと手元にある大事な本です。
そもそも買わなければいいじゃない。
著者の金子由紀子さんは、出産などを経験してこれからお金もかかるしと「節約」励みますが、挫折。「節約」がダメなら稼ぐしかないけれど、とにかく大変な仕事量こなすなんて無理。
そんな時気がついたのが、「買わなければいいじゃない。」ということでした。
本書の最初にタイプ分けチェックシートがあって、5つのタイプに分けられます。
コンビニ貧乏、スタバ貧乏、見比べ貧乏、ロードサイド貧乏、本格貧乏に分けられています。
解説については、本書に譲るとして、意外と複合型の人は多いのかもと思いました。
ちなみに私はスタバ貧乏と見比べ貧乏の複合型です。(-_-;)
著者は「なぜ買ってしまうのか」という問いに、
- ただ、なんとなく/習慣でつい
- 安いから/お得だから
- 面倒だから/時間がないから
- ストレス解消のため/自分にご褒美
- みんなが持っているから
と答えています。
私も「面倒だから/時間がないから」「自分にご褒美」はよくやってしまってました。
特に仕事で忙しくしていた時は、こうでしたね。
でも、それで手に入れたものってそんなに大切ではないんですよね。
質の高い暮らしを目指す
著者がほんとうに「質の高い暮らし」とは
- 本当に必要な物はきちんと手に入り、暮らしに要らないものがない
- 心と体が健康である
- ヒマをもてあますことも、時間に追われることもない
P77より引用
と書かれています。
確かにその通りです。
私も20代の頃、何より仕事が大好きで、仕事をすればお金が手に入ってなんでも手にすることができると思いましたが、健康は手に入りませんでした。
当たり前の事に気がついて人生を大事にしたいなと読んだ当時気付かされたものです。
「買わない1週間」チャレンジレポート
本書の合間に本の数ページ読者の方が「買わない1週間」にチャレンジする記事があります。
意外と家にあるストックで食事は1週間過ごせるとかなかなかおもしろい内容だったので、この部分もっと多くても良かったなと思いました。
「買わない」を積み重ねていくと「買わなくても大丈夫になる」
本書ではつい買ってしまう原因を探り、持っているものの量を把握して、買わないで済む方法(借りたり、シェアしたり、代用したり)をまずは探っていきます。
ここまでの流れで個人的に衝撃だったのは、「買わない場所を決める」という提案です。
コミュニケーションを取らずとも買い物できる場所での買い物は、物を手に入れても買うことそのものへの満足度が低いのではないかというのです。
買うことそのものへの満足度。
今まで考えてもみなかった視点でした。
そして、「買わない習慣」を身につけていきつつも「やっぱり買うことは必要」と説きます。
買うときのルールが書かれていますが、これについては人それぞれ自分にとっても「質の高い生活」を考えていくとルールができていくと思うので、ここは参考程度で良いかなと思います。
まとめ
この本の帯を見ると「節約しようと思っているのに、ついつい買っちゃうのは、なぜ?」と煽っているので、マネー本出発だと思うのですが、タイトルに「習慣」とあるだけあってライフスタイルを変えるための本です。
- 自分がなぜついつい余計なものを買って、溜め込んでいるのかが分かる
- 自分がなぜ気がつくとお金がなくなってるか分かる
- 「買わない1週間チャレンジ」をリアルにしつつ、買わずに工夫する内容について熟読していくと「買わない習慣」が身につきそう。
- 最後にそれでも、何がほしいかを考える。→これは、「365日のシンプルライフ」にも通じますね。